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マンション売却を決めたら損しても売った方が良いのか?

晴れた日のマンション

新築マンションには「定価」が付けられて売り出されます。

そこから交渉して値引いてもらうにしろ、販売会社が変わって値下げ価格になったにしろ、基準は最初に付けられた「定価」であるというのが一般の認識ではないでしょうか。

このことは、マンションを含めた不動産に「定価」が存在しているというイメージを広めてしまう原因になっています。それによって、売却を考えている中古マンションにも「定価」が存在しているのではないか、というイメージです。

もちろん、中古マンションの売却をちょっとでも勉強した人なら、新築時の販売価格にほとんど意味がないことはジョーシキ。

しかし、近隣の成立取引価格などをもとに割り出した相場が、ある意味では売却マンションの「定価」に近いイメージを持っていることも知っているはずです。

つまり、その「定価」より高く売れるのか安いのかで、マンション売却の損得を計ることができると考えるわけです。

ということは、得であれば売却して、損であれば売却をやめたほうがいいのではないかと考えても不思議はありませんね。

そこで、マンション売却というものの損得と、売却すると決めたら貫くほうがいいのか、中断してもいいのかを考えてみましょう。

マンション売却における損益の考え方について

財布と電卓を持つ女性

まず、マンション売却における損益について、おさらいしてみましょう。

先ほど、相場を基準に売却の成立価格を見て、高ければ得、安ければ損という表現をしましたが、これは不動産にかぎらずビジネスの世界では通用しない考え方です。

八百屋を考えても、周辺のスーパーでダイコンが1本98円で売っていて、自分の店では108円で売れたからと言って、得したことにならないことは明白でしょう。

ビジネスでは、売上の比較で損益を見ることはありません。

比較できる数字を見るには、売上から経費などを引いた「利益」を算出しなければならないからです。

言うまでもなく、「利益」のプラス幅が多ければ得、ゼロに近ければトントン、マイナスだと損になったと判断されます。

マンション売却で損得の基準となるのは、先述の「定価」ではなく、売却できた金額から諸費用や税金を引いた、残金です。

購入価格を基準にしたいのはやまやまですが、不動産には投資的な意味合いよりも、「住む」という用途に使用する耐久消費財的な意味合いが強いので、単純に「買って売った」という損益だけでは評価できないと考えるからです。

もちろん、不動産投資の指標では購入金額も含めて内部収益率を計算、その投資の最終的な損益を評価します。

しかし、住み替えなどで所有マンションの売却を考えるようなケースでは、「自分が住んでいた/所有していた時間」というプライスレスな要素が関係してしまうので、投資用指標の計算ではシックリいかないというのも事実なのです。

そこで現実的には、売却というポイントに限定した損益の算出をすることになるわけです。

そうなると、基準とするべきは売却金額なので、「費用を差し引いたら最悪ゼロになるかもしれないけれど、マイナスというのは考えにくいから、損することにはならないのではないか」と思うかもしれません。

ですが、売却活動での費用が売却金額を超えることがないとは言えません。

現実的にマイナスになってしまうのが、住宅ローンの残債の清算です。売却するマンションを住宅ローンの抵当としている場合、原則として売却によって所有権がなくなるタイミングで、抵当権を抹消しなければなりません。

抵当権を設定している金融機関は、残債をそれまでどおりの分割返済で処理することはなく、売却金額を含めて一括返済を求めるのが一般的です。

これにより、残債が売却金額を上回っていた場合は、足りない金額を工面しなければなりません。これが持ち出し分、すなわちマイナスになるというわけです。

マンション売却で赤字を出しても処分したほうがいい考え方

お金

マイナスという損を出してまでマンション売却を続行しなければならない理由は、なかなか思いつかないかもしれません。

マンションなどの不動産は、取引金額も大きいので、たとえわずかなマイナスであっても、とてもポケットマネーで処理できるものではなかったりすることが多いからです。

しかし、売却をシミュレーションしたときにマイナスになるからと言って、そのマンション売却が最終的に損であるとはかぎらないというのが、不動産取引の複雑なところでもあります。

まず第1に、マンション売買の相場はプロでも読みにくいという問題があります。

売却を中断して先延ばしにすれば、景気が良くなって収支もプラスに転じのではという期待を抱く人も少なくないかもしれません。

しかし、景気の見通しはいつも不透明です。さらに不動産は、年月とともに減価償却するという考え方が日本では一般的。

つまり、先延ばしすればその時間だけ、不動産としての価値が減っていくので、それ以上の値上がりが必要になってしまうことになります。

第2に、税制の特例を受けることができるタイミングを逃さないほうが得になることがあります。買換特例など、時限的に控除・減税措置が講じられているので、年を越えただけで課税額が変わってしまい、残金に大きく影響することがあるのです。

第3に、買換での売却では、購入の計画を進めることができなくなるというリスクを高めてしまいます。

買換では、売却と購入を併行して進めることになります。もちろん、売却の目処が立たなければ、購入の本腰を入れるわけにはいきません。

このように、一度決めて話を進めたマンション売却の計画を途中で止めると、さまざまなリスクが高まってしまうことも理解しておく必要があるでしょう。

まとめ

てんびん

マンションの売却は、原則として自由経済のなかでの取引となります。

従って、売主が「売りたい」と販売活動を始めたからといって、それを最後まで守る必要はありません。

もちろん、売買契約の締結など、売却を止めるタイミングや状況によっては、それに伴う出費も発生するなど、止めないほうが得になるケースもあります。

税制や景気動向など、タイミングや状況によって、マンション売却を続けたほうが得なのか、止めてしまうのもアリなのかの判断は変わってきます。

「あのときに売却しておけばよかった…」と後悔しないためには、広い視野で損益をコンサルティングできる専門家に相談することも必要になるということです。
【参考】イエウールの口コミ@良い点・悪い点や使い勝手を検証

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