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マンション売却で買取りを勧めされたときに知っておくべき裏事情

スーツの男性

いざマンションの売却活動を始めたときは希望に溢れていた心のうちも、1週間2週間と時間が経ち、思わしくない報告しか耳にしないようになってくると、ガラッと変化してしまうのが人の常。

「いくらでも出すから私に売ってくれ」と、殺到する申込者を押しのけて表われる買主の幻想は徐々に薄れ、替わりにクッキリとしてくるのが「いくらでもいいから買ってくれ!」と誰彼かまわずすがりつく自分の姿だったりします。

すると、そのタイミングを見計らったように、「この価格でよければ業者に買い取りしてもらえますよ…」という甘いささやきが聞こえてきます。

それは決して妄想でも怪談の類いでもなく、不動産取引の現場ではそれほど珍しくないことだったりするのです。

渡りに船どころか、地獄に仏と喜んで、こうした提案を受け入れる売主も多いようですが、ちょっと待ってください。その取引で後悔しないと言い切れるでしょうか?

ここでは、マンション売却の選択肢のなかで「保険」とも「セーフティーネット」とも言われる「買取」の裏事情について考えてみましょう。

マンション売却における「買取」の意味とは?

電卓を持つビジネスマン

「買取」は、マンション売却を考える売主にとって、選択肢のひとつになる売却方法です。

売主にとってのベストなマンション売却とは、売り出してすぐに複数の買い手が手を挙げて、競り合って購入を決めるというものでしょう。この場合、売出価格よりも売値が高くなる可能性があります。

一般的には、複数の買い手がいても売出価格より高値を付けることはまれで、それ以下で最も売出価格に近い値を付ける買い手に決めることが多いでしょう。

問題は、買い手の値付けが売主の譲歩を下回ったり、そもそも買い手が現われなかったりする場合にどうするのか、です。

この場合、買い手と言っているのは、原則的にそのマンションを所有するために購入する人のことです。

一方で不動産取引の市場には、物件を所有するためではなく、転売するために購入する人もいます。いわゆる「転売ビジネス」を考えている人です。

転売とは、購入した不動産になんらかの付加価値を付けて売却し、その差益を得ることです。

それをビジネスとして行なうには、差益をできるだけ大きく取ることができなければなりません。差益を大きく取るということは、「安く買って高く売る」ということです。

転売ビジネスでは、この「安く買うこと」と「高く売ること」に工夫を凝らすことで成り立つわけですが、とりわけ「安く買うこと」で商品である物件を仕入れなければ、ビジネスが始まらないことになります。

この「安く買うこと」がすなわち、市場に売り出された売却マンションを「買い取る」ということなのです。

買取を考える業者にとって、市場に売り出された時点でのマンション価格は、ほとんどが採算に合うものではありません。なぜなら、売主が売りたいと考える価格が、それを買いたいと考える一般の買い手の価格と釣り合った場合に売買が成立するわけで、その価格での仕入れでは転売の差益を見込むことができないからです。

結果的に転売ビジネスでは、物件の価格が十分に採算の合うまで下がるタイミングを見計らうことになります。

もちろん転売ビジネスでは、その物件を購入しただけでは意味がありません。できるだけ短期間に再販売して、現金化することが必要です。

このような短いサイクルでのビジネスを成功させるには、仕入れ値と売値の優先順位を考えなければなりません。具体的には、「安値で仕入れることを優先して相場で売却できれば良しとする」か、「高値でも売れそうな時期や地域の物件なら多少高くても仕入れる」かといった戦略を立てるわけです。

そして、その実現性を考えれば、比べるまでもなく前者の「安値で仕入れることを優先して相場で売却できれば良しとする」ほうを優先させることになります。

気をつけるべき「買取」の誘いとその対処について

男性

転売ビジネスの業者目線で売却マンションを抱えている売主を見れば、所有を目的とした一般的な買主が現われるのを期待している状態では、ビジネスチャンスとは言えません。

そして、ビジネスチャンスとなるのは、売主の心に「このままでは売れないかもしれない」という不安が広がったときです。

前述のように、転売ビジネスにとって仕入れ値をいかに抑えるかが、成否を握っているわけです。つまり、「このままでは売れないかもしれない」と思った売主が、大幅に価格を下げて売却してくれるチャンスを待っているわけです。

これは、売主から見ると、相場に比べてもかなり安値で売却しなければならないことを意味します。転売ビジネスでは、相場より安値で仕入れて相場の価格で売却するのが原則になるからです。

こうした「買取」を提案してくる業者の裏事情を知らないで、相手の言いなりに売却を決めてしまうと、後々「なんであんなに相場よりも低い価格で納得してしまったんだろう…」と、後悔することになるのではないでしょうか。

まとめ

不動産売却の説明

最近では、「もし媒介契約のあいだに買い手が現われなくても買取を保証します」という仲介業者も増えているようです。

しかし、業者が保証するのはあくまでも「買い取ること」であって、売出価格や相場の保証ではありません。

ということは、転売ビジネスの原則に従って、その買取が相場よりかなり安値になることを覚悟する必要があるわけです。

マンション売却では、価格よりもスピードを優先せざるを得ないケースもあります。その場合の選択肢としては、確実に現金化できる「買取」という方法の優先順位が繰り上がることもあるでしょう。

いずれにしても、マンション売却のゴールを売主目線でシッカリと見定めておかなければ、選択肢の優先順位は決められません。

なぜ最初は低かった買取という選択肢の優先順位を、そのタイミングで繰り上げるのかに納得してからでも遅くないはず。業者にとことん説明を求めるか、その時点で説明できる業者を選び直しても遅くはないはずです。
【参考】HOME4U(マンション無料査定サービス)の口コミはこちら

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